2015年12月03日

OT協会誌12月号掲載 連盟便りより【これから見る風景】


「これから見る風景」 

                 一社)和歌山県作業療法士会 副会長
                日本作業療法士連盟 和歌山県責任者
                紀州リハビリケア訪問看護ステーション 寺本千秋
                                         寺本責任者.jpg

  最近40歳を迎えました。いつの間にか卒後17年もの月日が経ちました。平成21年に起業(訪問看護・通所介護)し、和歌山県士会では平成22年より副会長に就任しました。私自身の性格や考え方は何も変わりませんが、「役割と責任」だけは変わったようなに感じています。OTとしても新人の時代も今も一生懸命であることには変わりありませんが、見ている景色は少し違うように思います。こんな私が連盟に入会しようと思った地元和歌山での出来事について2つお話します。
現在、県士会の会員数は345名・組織率は90%を超えています。不明会員を除けばほぼ100%になります。他士会からすれば少ない会員数ではありますが、それでも高い組織率を誇っているのは、会員数が急激に増加をした時に、組織率を保つ戦略を立てたことが今に繋がっていると考えています。そのような中で会費未納会員からは「会員のメリットがわからない」との声がありました。協会長や理事の方々が休みなく、OTの職域を守り拡大するために奮闘していることや、国家資格者は国家が定めた通りの活動範囲であり、診療報酬・介護保険報酬のもとで仕事をするということはどういうことかを説明した。小さな県士会の活動報告ではあるが、この小さな活動(努力)の先には連盟といった団体があり、その一助となれるのではないかと考えています。
もう一つは平成18年の訪問看護における訪問リハの回数制限が提示され、外来リハの制限等も加わり、「リハ難民や訪問看護ステーションの閉鎖が相次ぐ」等、社会的問題に発展したことです。その後、介護保険審議会等において、「訪問リハの供給体制には全国的に多くの地域において供給体制が不十分な現状や介護保険制度の根本でもある効果的・効率的リハビリテーションの供給体制の必要性を示すことから、地域の現状に合わせた各自治体の判断が望ましい」との答弁がなされたものの、訪問看護による訪問リハを供給するための判断には不透明さが残っておりました。この問題は、私の地域でも実際に利用者が不利益をこうむる事実があり、大きな問題となりました。その時、知恵を授けてくれたのが連盟でも活躍されている先輩方であり、理解を示し、力を貸してくれたのが地方会議員の方でした。議員からは「介護保険こそ最も重要な地域分権の政策である。国政で決められた制度を逸脱せず、その地域の実情に合わせた環境整備が必要」とお力添えをいただきました。行政と協議を重ねた結果、訪問リハが十分に供給できる地域になりました。自分たちの地域は自分たちで守ることが出来たと感じた瞬間でした。
介護保険施行後、OTの職域も医療・保健機関以外での就労も増加しています。私は各地域の職能団体においても地方政治との関係性も重要なこととあると考えています。私たちOTは職能団体として、作業療法を必要とするすべての国民に対して、作業療法を提供できなければならない。その為に、協会・士会活動や連盟活動に「私は関係ない」と思っているOTに、あらためて国家資格有資格者の自覚を持っていただきたいと思う。職業人としての責任と自分の地域の未来を守るために・・・
posted by 日本作業療法士連盟 at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 連盟便り