2015年03月20日

OT協会誌 3月号掲載 連盟便りより【作業療法士として安心して生活していくには】

作業療法士として安心して生活していくには

香川県責任者 植野英一ueno.jpg

世界に類を見ない少子高齢化が進んでいる今日、大学への全入時代に突入し、専門学校のみならず学校数と学生数の需要と供給のバランスが崩れ、各養成校における入学者の定員割れが全国的に生じています。私も養成校の教員をしていますのでもちろん他人事ではありません。
学生の志望動機を聞いてみると、「祖母が脳卒中で倒れて、病院で作業療法士の方にお世話になった」「中学校で部活をしていた時骨折して、作業療法士の先生にリハビリをしてもらった」など実体験から影響を受けていることが多く見受けられます。その時担当した作業療法士は、対応や技術が素晴らしかったのだろうなと想像しています。作業療法士の良さを広く知っていただけるのは正に臨床現場だと思います。
一方、資格を持って就職を有利に進めたいと思う学生もいます。今ではインターネットなどで各職種の平均年収が出てきます。「やりがいはあるが待遇が良くない」ではいくら作業療法士が魅力ある資格だとしてもなりたいと思う人は減少するのではないでしょうか。
私は作業療法士が魅力のある職業であり、作業療法士として安心して生活していける環境であり続けることを願っています。祈るだけでは叶いません。前者は日本作業療法士協会や都道府県作業療法士会に入り技能・技術や想いを研鑽し対象者に届ける、後者は連盟に入って自分たちの身分は自分たちで守る意識をしっかりと持ち、様々な人々と交流して作業療法を発信することが叶えることだと思います。
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2015年03月19日

OT協会誌 2月号掲載 連盟便りより【行政と政治と士会活動の繋がり】

行政と政治と士会活動の繋がり

一般社団法人徳島県作業療法士会 岩佐英志iwasa.jpg


平成24年に一般社団法人として、新たに法人格を取得した当士会である。職能団体として社会に住所と氏名を記した記念すべき第一歩であった。それと同時に徳島県民のために充実した公益活動をすることを宣言している団体となり、更に背金の重大さを実感した次第である。発足から2年が経ち、大きく変わったことが2つある。一つは徳島県と2つの協定を締結したことである。そして、地元国会議員との情報交換する機会が増えたことである。
まず、徳島県との協定書締結についてであるが、平成24年12月に「大規模災害時における災害支援活動に関する協定」を、続いて平成26年3月には「徳島県における自殺予防の取組の相互協力に関する協定」を締結した。このことは、士会として徳島県と協同して取り組む活動のテーマが明示された事に他ならない。
「大規模災害時における災害支援活動に関する協定」では、 作業療法士会として発災後に活動可能な会員を仮設避難所へ派遣し、被災者、特に高齢者や障がい者の避難生活支援と介護予防的な健康増進に向けた役割を担うことが確認された。 南海トラフの巨大地震は、30年以内に発生する確率が60〜70%との予測が示され、早急に発災後の支援体制の整備が逼迫の課題となっている。東日本大震災時に携わった士会の方々の支援か都度を大きな経験知として四国に繋げなければならない。
もう一つの協定として、「徳島県における自殺予防の取組の相互協力に関する協定」がある。徳島県の年間自殺者は160人であるが、徐々に増加傾向にあり、特に若年者と高齢者の割合が増えているのが現状である。作業療法士会としては、精神科担当理事を中心にプロジェクトチームを発足させ、精神科領域および介護保険サービスを受ける障がい者や高齢者にかかわる全ての会員にとって早期発見に向けた意識啓発を行うことを活動の柱とした。
このような2つの協定を結ぶことができたのは、地域社会からの期待の表れと捉え、徳島県と連携を強化していくつもりである。
法人格を取得して地域に対する社会貢献活動が活発化するに合わせて、徳島選出の国会議員との情報交換も盛んになってきたのは事実である。当士会の設立記念式典をはじめ県内の関連職能団体の式典などに参加した折には、ほぼ議員の方とお会いする機会が増えた。そのたび毎に当士会の現状や社会貢献活動を伝え、県作業療法士会へのご理解とご協力をいただいている。しかし、徳島県には県単位での作業療法士連盟は創設されていない。士会活動を行う立場の中で、代議士と情報交換をしているのが現状である。国政レベルに届く情報は一個人では難しいが、団体として集めた結果は士会単位で、そして協会単位で伝えていくことがこれから重要な役割を持つ。まさしくエビデンスに基づいたデータをまとめていくことの努力は決して学受的な意味合いだけではない。制度を作ることも可能なのである。この一連の流れを士会の中で浸透させることが重要な課題と認識している。

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OT協会誌 12月号掲載 連盟便りより【民主的な政治力を有効に活用していく組織が必要!】

民主的な政治力を有効に活用していく組織が必要!
日本作業療法士連盟 熊本県責任者 冨田伸tomita2.jpg

私の母は今年87歳、たび重なる骨折の後遺症と認知症で要介護2となったが、6人の同居家族に見守られながら、なんとか在宅生活を楽しく送っている。こんな母、私が作業療法士になりたての25年ほど前は、熊本県看護連盟会長として精力的に活動していた。病院の管理業務をこなしながら事あるごとに東奔西走し“ベッドサイドから政治を変える!”を唱えて連盟活動を行っていた。キャラクターもどんどん押しまくるブルドーザータイプ、県の党会議に顔を出し地元代議士に堂々と意見し疑問を投げかける、そんな姿があった。ある日「大丈夫?どうしてそんなに頑張れるの?」と聞くと「何をやっているのかわからん団体じゃいかんと!誰かが話をして回らんと何も変わらんとバイ!これが 20年、30年後の看護師のみんなのためになると信じとるからやれると・・・」何気なく聞き流したようなこの言葉だったが、看護の意見をしっかり代弁することが出来る人材を国政の場に送り込み、ある意味思惑通りの政策がその後布かれ、現在良い表現とは言えないかもしれないが引く手天田の看護師バブルといわれるような状況になっている。
わが国の医療制度は、国の政策によって体制が左右される、今後これまで以上に作業療法士を活かし続けるには、強固な政治的な組織、活動が必要となり、その為には多くの会員の理解と協力が不可欠である。
数日前ある若い作業療法士との医療政策についての話の途中「そろそろ熊本から発信する時期がきましたね・・・」と声をかけられた。
力強い後押しの声である。作業療法士の年齢構成をみると40歳以下が8割を占める状況は熊本も同様、これからこの若い層に向けた「仕掛」を探り、熊本の代表として着々と若い力が引き出せる「何をやっているかが分かる活動」を実現していきたい!


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2014年09月09日

OT協会誌 2012 6月号掲載 連盟便りより 【自分で自分を守ろうとしないものを誰が助ける気になるか】

自分で自分を守ろうとしないものを誰が助ける気になるか
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標記のタイトルは、イタリアのルネッサンス期に活躍した政治思想家ニッコロ・マキャヴェッリの言葉である。この言葉を、私たち作業療法士に当てはめてみると「作業療法士が自分の職域を守ろうとしていないのに、誰が助ける気になるか。」となるであろう。今回の医療・介護保険制度同時改訂では、看護協会、医師会の政治力の強さをまざまざと見せつけられた

 両会とも積極的に政治活動を行っている。看護協会には、日本看護連盟(2003年時データ:連盟会員19万5千人、予算9億7千万円、年会費5,000円)があり、医師会には、日本医師連盟(2008年時データ:連盟会員数7万人、2010年時予算20億円、内政治活動費6億3千万円、年会費20,000円)がある。
日本看護連盟の活動開始は1959(昭和34年)、日本医師連盟は、1948年(昭和23年)である。現時点での両連盟の国会議員は、日本看護連盟2名、日本医師連盟15名である。

翻って我が日本作業療法士連盟の活動開始は、2009(平成21年)であり、現在の会員数は699名(2012年1月)、会費は2,000円であり、平成24年度の活動予算は650万円である。全額を政治活動のみに使用できるわけではないが、我が連盟の全額を政治活動に使用したと仮定しても、日本医師連盟の2010年の政治活動費6億3千万円と比較すると、約100倍の差がある。
 その力の差は、察して知るべしである
看護師も医師も連盟を通して本気で自分たちの職域を守っている。また、日本理学療法士連盟では、連盟組織内の国会議員である山口和之氏(理学療法士、福島県理学療法士会会長)を擁し、本気で理学療法士及び作業療法士、言語聴覚士の職域を守っている。山口氏の活躍は、私たちにとって一筋の希望である。この希望の光を絶やしてはならない。作業療法士の皆さんには、当事者意識を強く持っていただきたい。

今一度、皆さんに問いたい。「自分で自分を守ろうとしないものを誰が助ける気になるか。」是非とも、日本作業療法士連盟へ加入していただき、自分で自分を守る気迫を各自が持ち、作業療法士の国会議員実現へ向けて、ともに本気で頑張りましょう

日本作業療法士連盟
幹事 学修部長 川本愛一郎
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